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Sunday, July 2, 2023

日立が量子ビットを移動させる新方式シリコン量子コンピューターの大規模集積化へ - ITpro

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 日立製作所は、シリコン量子コンピューターにおける量子ビットの新たな制御方式を提案し、その効果を確認した。100万量子ビット以上の大規模集積化の実現につなげる狙いだ。「シャトリング量子ビット方式」と名付けた新方式では従来と比較して高いフィデリティー(忠実度)を維持できる。2023年6月12日に発表した。

 シャトリング量子ビット方式では、量子ビットを特定の領域に移動させて処理する。具体的には「シャトリング領域」「演算領域」「読み出し領域」のように分け、領域間を移動させた上で演算・読み出しの処理を行う。日立は同方式をシミュレーター上で構築し、大規模な量子演算において、従来の方式よりも高いフィデリティーを維持できることを確認した。

シャトリング量子ビット方式の概念図

シャトリング量子ビット方式の概念図

(出所:日立製作所)

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 シリコン量子コンピューターでは一般的に、量子ビットの場所は固定されており、全ての量子ビットに対して演算回路や読み出し回路を接続する必要がある。そのため、構造が複雑になることに加えて、隣接する量子ビットの間でのエラー発生(性能低下)が大規模集積化を目指す上での課題とされている。新たに提案したシャトリング量子ビット方式では配線・回路を削減でき、隣接する量子ビットを退避させられるため、こうした課題を解決できるという。

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