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Sunday, December 26, 2021

“貝殻でできた箸”や“食べられるストロー”…さまざまなアイデアで「脱プラスチック」の取り組み【新潟発】 - www.fnn.jp

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わたしたちの身近にあるプラスチック問題。
石油から作られるプラスチックは、燃やすと二酸化炭素が発生して、地球温暖化の原因となる。また、海に流出すれば簡単に分解することができず、海洋汚染を引き起こすなど、さまざまな課題を抱えている。
地球環境をよくしようと、さまざまなアイデアで脱プラスチックを目指す取り組みを取材した。

深刻化する“海洋プラスチックごみ”問題

2020年7月、日本全国で始まったレジ袋の有料化。
1年以上がたち、街では持参したエコバッグに商品を詰める人の姿が多く見られるようになった。
しかし…

松尾和泉アナウンサー:
砂浜に落ちているペットボトルなどのプラスチックごみ。これらは“海洋プラスチック”といって、海の汚染や生物たちに大きな影響を与えているのです

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プラスチックごみによる、海の環境問題は深刻となっている。
国連の調査によると、世界では毎年800万トンのプラスチックごみが海に流れ込んでいて、2050年には、魚の量より多くなると予測されている。

“不要物を資源に” バイオマスプラスチックの商品を販売

こうした問題に、いち早く目を向けていた企業が新潟・上越市の「バイオポリ上越」。

(Q:こちらの会社では、どんなことをしている?)
バイオポリ上越 武田豊樹社長:

“バイオマスプラスチック”を作っている。自然素材・有機物を使ったものを、“バイオマスプラスチック”と言う

2006年から、バイオマスプラスチックを作り始めたバイオポリ上越。

バイオポリ上越 武田豊樹 社長:
“石油を節約しなければいけない”ということと、“使われていないものを資源として活用したい”ということから、バイオマスプラスチックがいいと思った

これまで、コメや木を原料にした環境に優しいバイオマスプラスチックで、ごみ袋などの製造を行ってきたが、こちらの機械で作られていた箸には、ホタテの貝殻が使われていた。

バイオポリ上越 武田豊樹社長:
ホタテの貝殻51%のプラスチック。“不要物を資源にしよう”というところから始まった

ホタテを取り扱う鮮魚店に現状を聞いてみると…

(Q:ホタテの貝殻は、ふだんどうしている?)
日本海鮮魚センター柏崎店 星将人店長:

ふだんは、基本的には廃棄している。捨てるものだし、役立って再利用できるのなら、したほうがいい

こうした、廃棄されるホタテの貝殻の粉末を活用し、バイオマスプラスチックに。
そして…

松尾和泉アナウンサー:
作られているのは箸だけではありません。お弁当箱やトレーも、ホタテからできているのです

ホタテの貝殻を、身近な商品に次々と生まれ変わらせることに成功した。

現在は、インターネットを中心に販売し、購入者も増えているが、なじみのなかったバイオマスプラスチックが受け入れられるまでには時間がかかったという。

バイオポリ上越 武田豊樹社長:
(創業当時は)バイオマスプラスチックの会社は、日本でだいたい20社くらいあったが、ほとんど倒産してしまった。でも、“この技術をなくしてはならない”と思い、ずっとやってきた。絶対に必要になると思った

少しずつ普及し始めた、バイオマスプラスチック。

バイオポリ上越 武田豊樹社長:
まずは(生産)量の拡大と、今使っているもの以外にも使われていない有機物があるので、資源の範囲を広げていきたい

ノートレー化で約41トンのプラ削減に成功

プラスチックを削減する取り組みを行っている企業は、ほかにもある。
柏崎市に本社を置く、ブルボンで進められていたのは…

ブルボン 小林修執行役員:
商品で、プラスチックを外していくことを考えている

商品に使用されているプラスチックのトレーをやめる、“ノートレー化”。

新旧の商品を比べてみると…

松尾和泉アナウンサー:
けっこうスリムになりましたよね?

ブルボン 小林修執行役員:
トレーがない分、内容量は同じだが非常にコンパクトな設計になっている

なぜ、こうした取り組みを進めているのか。
そこには、新型コロナ禍ならではの理由もあった。

ブルボン 小林修執行役員:
新型コロナで、ご自宅でお菓子を食べる機会が増えて、「プラスチックごみが増えた」という声が聞こえてくる中で、“脱プラ”という商品を、お客さまは望まれている

少しでもプラスチックごみ減らそうと話し合いを重ね、80キロカロリーシリーズのお菓子では、年間約41トンのプラスチックの削減につながった。

クッキーがストローに!? 進む新たな商品開発

さらに、お菓子の企業ならではのアイデアも。

松尾和泉アナウンサー:
わたしたちが飲み物を飲むときに使うのは、プラスチックのストローが多いですが、ブルボンではクッキーがストローになりました

ストローとしても使える“コロネクッキー”。

(Q:どんなコンセプトで作られた?)
ブルボン コロネクッキー開発担当 伊藤美祐さん:

通常のプラスチックのストローだと、使用後そのまま廃棄されてしまい、環境問題に影響を与える可能性があると思うが、食べられるストローだったら環境にも優しく、食べられるので、お客さまに喜んでいただけるのではと考え、開発した

実際に使ってみると…

松尾和泉アナウンサー:
飲み物が違和感なく口に入っていきます。プラスチックのストローと変わらないと思うくらい、違和感がないです

クッキーなので、もちろん途中で食べてもOK。

ブルボン コロネクッキー開発担当 伊藤美祐さん:
クリーム状の飲み物なら、20~25分程度はストローとして利用できるように設計している

このコロネクッキーは業務用で販売していて、柏崎市内のカフェをはじめ、全国の飲食店で使われている。今後は家庭用での展開や、新たな商品の開発も検討しているという。

ブルボン コロネクッキー開発担当 伊藤美祐さん:
商品開発としては、こういうコロネクッキーみたいな、“機能性”と“おいしさ”を兼ね備えた商品を開発したいと思っているので、例えば、スプーン・箸・皿なども食べられるようになったらいい

さまざまなアイデアから生まれていく、脱プラスチックへの取り組み。
企業だけでなく、わたしたち一人一人もプラスチック問題と向き合い、減らしていく努力をする必要がある。

(NST新潟総合テレビ)

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からの記事と詳細 ( “貝殻でできた箸”や“食べられるストロー”…さまざまなアイデアで「脱プラスチック」の取り組み【新潟発】 - www.fnn.jp )
https://www.fnn.jp/articles/-/286833

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