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Monday, January 15, 2024

さまざまなメーカーから数多くの機種が登場したデータレコーダたち ~シャープ編~ - AKIBA PC Hotline!

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外部データレコーダの本命ともいえるシャープのCZ-8RL1をはじめとした、いわゆる御三家の各メーカー純正機種を揃えました。NECのデータレコーダは、自社パソコンでは標準で取り扱えない2400ボーを採用した、ある意味で“純正らしくない”ハードともいえます。

 想い出に残る、懐かしのマイコン・パソコンを写真とともに振り返る本コーナー。今回は少し趣向を変えて、当時の周辺機器を取り上げる番外編として「データレコーダ シャープ・富士通+NEC編」を2回にわけてお届けします。

 80年代初頭から86年くらいまで、パソコンで使用されていた安価で手軽な記録媒体といえば、ダントツでカセットテープでした。もちろん、これ以外にも早い段階からフロッピーディスクはありましたし、バブルメモリやクイックディスクといった媒体も利用されています。しかし、カセットテープが優れていたのは、なんといっても安価で入手しやすかったことでした。

 一般的に使われていたラジカセでもデータの保存などは行えましたが、やはりパソコンをターゲットとして作られたデータレコーダは信頼性が高く、パソコン側からの制御も行えたため、安心して使えたものです。そのぶん、価格は一般的なカセットレコーダやカセットプレーヤ、ラジカセなどよりも高かったものがほとんどでした。

 今回は、そんな数あるデータレコーダの中から、シャープ純正の2機種と富士通純正1機種、そしてNEC製パソコンでは対応していない速度をサポートしたNEC純正1機種を取り上げます(富士通+NEC編は後日公開予定)。

シャープ 電磁カセットデータレコーダ CZ-8RL1 24,800円

漆黒のボディに直線的に操作ボタンを並べ、スタイリッシュ感を前面に出したデザインを採用しています。本体の高さは約10.5cmで、X1turboの隣に置くとピッタリと並ぶようになっていました。

 シャープが、1984年10月4日から開催されていた「JAPAN ELECTRONICS SHOW '84」にてX1turboと同タイミングで発表したのが、電磁カセットデータレコーダ「CZ-8RL1」です。価格は24,800円で、他のデータレコーダと比べるとワンランク上でした。それもそのはずで、本機は一般的なデータレコーダとは違い、COMPUTER CONTROL端子を持つX1turboと7ピンのケーブルで接続すれば、外付けにもかかわらず従来のX1シリーズ(X1Dを除く)が内蔵していた電磁カセットデータレコーダと同じ挙動をさせることができました。

 オーソドックスなデータレコーダの場合、パソコン側から指示できるのは再生開始と停止程度ですが、CZ-8RL1ではそれだけでなく早送りや巻き戻し、プログラム部分の頭出しにEJECTといった機能もコンピュータ側から指示することができるようになっています。

左端にEJECTボタンがあるので、本体の左側に配置するのが使いやすいかと思います。正面右にはテープカウンタやパワーインジケータの他に、録音時に押している間だけ無音部分が作れるEDITボタン、押下した状態にしておくとスピーカから録音した音が聞けるMONITORボタン、押してから早送り・巻き戻し・録音ボタンとの組み合わせで頭出しができるAPSSボタンのほか、LOAD、FF、REW、SAVE、STOPボタンが用意されていました。このSAVEボタンは一般的なデータレコーダと違い、LOADボタンと一緒に押すことなく単独で機能します。マニュアルによると、カセットテープのツメが折られていた時にSAVEボタンを押すと自動的にEJECTされる、と記載されていました。
本体背面には左から電源スイッチ、CMT OUT(EAR)端子、REMOTE端子、CMT IN(MIC)端子と並んでいました。その隣にはフェーズ切替スイッチ、ボーレートスイッチ、モードスイッチとモード切換スイッチが3つあり、中央のボーレート切替スイッチは「X1シリーズで使用する場合はHIGHに、それ以外のパソコンで使う場合はLOWにしてください」とマニュアルに書かれています。さらに、その右にボリュームつまみ、そしてCOMPUTER CONTROLジャックが備えられていました。
広告は見当たりませんでしたが、当時発売された1984年12月号の『Oh!MZ』を見ると、発表されたX1turboと共に本体写真が掲載されていました。

 意外な特徴としては、本体にデータレコーダを備えたX1ではロード中に通常はモニタすることができない、録音されているデータ音を聞くことが可能なところでしょう。また、一般的なデータレコーダと同じくCMT OUT(EAR)、REMOTE、CMT IN(MIC)端子も備えているので、シャープ製パソコンに限らずすべてのメーカーのパソコンにて使うことができました。

 本機は、経年により再生側の回転軸に塗られたグリスが固着して動かなくなってしまう不具合がありますので、今の時代に入手した場合は、この部分を直す必要があるかもしれません。

 信頼性が非常に高いため、CZ-8RL1を利用してテープで供給されていたソフトを再生し、今時のPCで録音をしておくと、イメージデータへの変換でエラーに遭う確率が少なくなるでしょう。

シャープ データレコーダ MZ-1T02 19,800円

三洋電機のPHC-DR IIやNECのPC-DR311、AIWAのDR-2などが同じようなシルエットをしていますが、本機はクリーム色の本体にシルバーのボタンが4つと、よりシンプルになっています。白系統の色は、ホコリが積もっても目立たないのも良いところです。

 MZ-2200以前のMZ-80BとMZ-2000は、どちらも本体にいわゆるデータレコーダを内蔵していました。そのため、パソコンを購入すれば市販のテープ版ソフトなどを即座に遊ぶことができましたが、MZ-2200では一般的なパソコンと同じくデータレコーダなどの外部記憶装置は別売りになっています。そんなMZ-2200専用のデータレコーダとしてシャープが1983年の秋口に用意したのが、この「MZ-1T02」です。MZ-2200は、他の一般的なパソコンのようにデータレコーダが選び放題というわけではなく、MZ-1T02以外のデータレコーダは接続できません。そして、MZ-1T02もMZ-2200以外で使用することは不可能でした。

 MZ-1T02の機能は、従来機種に内蔵されていたデータレコーダと変わらずで、それがそのまま外付けになったという立ち位置です。正面に備え付けられているボタンは、REW(巻き戻し)、FF(早送り)、STOP、EJECTのみ。読み込み中にはREADの、セーブ中ならWRITEのインジケータが点灯するなど、現在の動作が一目でわかるようになっていました。

本体正面には早送りと巻き戻し、停止、取り出しボタンとテープカウンタのみで、動作中はそれぞれのインジケータが点るため、非常にわかりやすいです。背面からはケーブルが2本延びているだけで、他には何もありません。このケーブルを、MZ-2200本体の所定の位置に接続すればOKで、AC電源に繋ぐ必要もありませんでした。

 背面から延びるコードは、16ピンある大きい方がデータ用、4ピンの正方形が電源となっています。これを、あらかじめ本体側に用意されている専用のコネクタ部分に接続するだけで使えるようになっていて、別途AC電源などは必要ありませんでした。

 ただ、経年劣化によりピンチローラーが溶けるという事態が発生することがあるため、オークションやフリーマーケットなどで入手した場合は、まずその部分を確認することが大事です。

1983年9月号の『Oh!MZ』を見ると、表紙をめくった場所にあるMZ-2200紹介広告ページに、オプション製品として掲載されていました。

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