▼さまざまなスポーツの中で「最も過酷」と言われるのがアドベンチャーレースである。男女混成の4人一組で、広大な山や川、海をトレッキングするだけでなく、マウンテンバイクやカヌーなどを駆使して進む
▼距離は数百キロに及ぶが、スタートとゴール、チェックポイント以外は定められておらず、地図とコンパスを頼りにルートを選ばなければならない。行く手を阻むような稜線(りょうせん)やがけ、やぶを越え、時には激流を下る
▼パワーあふれる若い選手のそろったチームが強いのかと思いきや、実はそうでもない。「勝つのは40歳前後の選手が集まったチーム」。プロ・アドベンチャーレーサーで、海外の強豪と戦ってきたみなかみ町の田中正人さんが語っていた
▼的確なルート選択やトラブルへの対処、メンバーをまとめる力が勝敗を左右する。頂点に立てるのは、人生経験を積み、レースを通して、これらを身に付けた選手が多くいるチームなのだという
▼経験から学ぶことは、日々の生活や仕事でも必要だ。しかし、国会議員の中に、まったく学んでいないと見える人がいるのが情けない。「政治とカネ」の問題が浮上するたびに思う
▼自民党派閥の裏金事件で、東京地検は国会議員や会計責任者らを起訴した。だが、こうした人たちを選んだのはわれわれ有権者である。それもまた経験。苦い思いを忘れず、次の機会にきちっと生かしたい。
からの記事と詳細 ( 2024/01/20【三山春秋】さまざまなスポーツの中で「最も過酷」と… - 株式会社 上毛新聞社 )
https://ift.tt/Tl8oY2M
No comments:
Post a Comment