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Wednesday, February 1, 2023

量子コンピューターで数万通りを数秒で計算、コーセーが化粧品の処方システム開発 - ITpro

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 化粧品メーカーのコーセーが、化粧品の処方を自動生成するシステムを開発した。化粧品の原料の組み合わせは配合量などを踏まえると数万通り以上あり、この探索領域の絞り込みに量子コンピューターを活用した。このシステムを洗顔料(クレンジングオイル)の処方に適用したところ、わずか数秒で処方が完了し、古典的なコンピューターで計算した場合と比べ、時間を約900分の1に短縮できた。

 さらに、一般的な処方ではこうした組み合わせを人が考えているが、人では見つけ出せなかった、角栓の除去率が高いものが生成できたという。同社は今後、このシステムを化粧水やファンデーションといった他の化粧品などにも適用していく考えで、顧客のニーズに合わせた商品開発に役立てていく。

 同社は今回、量子コンピューターと従来型のコンピューターを組み合わせたシステムを構築した。まずは、洗顔料の原料データや安全性などの制約条件、目標とする品質(角栓を溶解させる物性値)を入力値として量子コンピューターで候補を絞り込む。この時点で、どの原料を何%の範囲で配合すればよいか絞り込めるため、その後、従来型のコンピューターを使って具体的な配合量を特定する。なお、今回のシステムでは量子コンピューターの中でも組み合わせ最適化問題に強みを持つ「量子アニーリング方式」を採用した。

量子コンピューターを化粧品処方の探索領域の絞り込みに活用

量子コンピューターを化粧品処方の探索領域の絞り込みに活用

(出所:コーセー)

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