秋の森を歩くと、子どもたちはたくさんのお宝を見つけてきます。先月、ご紹介したドングリもその一つですが、さらに秋が深まるとまた違ったものを見つけてきます。それは、落ち葉です。
紅葉は一枚一枚微妙に色合いが違っています。たくさん集めてグラデーションに並べてみよう
足で踏むと、カサカサ、パリパリと種類や時季によっていろいろな音を奏でてくれます。秋晴れの日には、そのまま落ち葉の上に寝転んでのんびり…。でも、落ち葉の上でゆっくりするのは大人だけ。子どもたちはきっと紙吹雪のように落ち葉を空高くまき散らすでしょう。
頭上から舞い落ちる落ち葉に身を沈め、体を落ち葉の中に埋めてみるのも楽しいですね。すると、この落ち葉の布団が意外と暖かいことに気が付くはずです。実は、冬になると一部の昆虫たちは落ち葉の下で冬眠します。落ち葉の布団はそんな冬眠する昆虫たちの気持ちを感じることのできる体験にもなります。
ご家族で散歩をするときは、歩きながら一人一人がさまざまな種類の落ち葉を集めてみましょう。ある程度集まったら、葉っぱじゃんけんという遊びをします。誰かがお題を決めてください。お題は「一番大きい葉っぱの人が勝ち」「赤い葉っぱの人が勝ち」「ギザギザが多い人が勝ち」などなど。お題に合わせて手持ちから勝てると思う葉っぱを選び、せーので出し合います。
勝ち負けを繰り返しながら、葉っぱにもさまざまな形、大きさ、色があることに気が付くのではないでしょうか。そして、一番大きな落ち葉は、そのままお面にしてみてください。目の穴を2カ所開けるだけで、子どもたちもびっくりするような落ち葉オバケに変身です。
顔より大きなホウノキの葉。見つけたらお面にしよう
紅葉している葉っぱを見つけたらグラデーションに並べてみるのも面白いですね。同じような赤や黄色に見えても全く同じ色はありません。葉っぱへの日当たり具合などにより、紅葉の色づき度合いが違ってくるからです。
落ち葉を集めて、画用紙にペタペタ。目玉も付けたらモンスターの誕生です
そして最後に、お気に入りの落ち葉を集めて作品作りです。黒画用紙を用意して、その上に並べてみてください。黒画用紙の上の落ち葉は明暗がはっきりするので作品が映えますね。丸いシールの真ん中にマジックで目玉を書いて、落ち葉に2枚貼れば、落ち葉モンスターの誕生! ペタペタ貼るだけなので、小さいお子さんでも楽しめますよ。
秋が深まり落ち葉も、紅葉も、身近に増えてきたのではないでしょうか。足元に落ちている葉っぱを手に取って、親子で遊んでみてください。
(遠藤隼(えんどうじゅん)・サシバの里自然学校校長)
■とちぎ子ども自然体験活動ネットワーク登録団体のイベント情報
那須ビジ秋まつり2022
・日時…12、13日
・参加費…無料(一部有料)
(イベント詳細、申し込みは那須高原ビジターセンターホームページへ)
冬の親子デイキャンプ2022
・日時…23日
・参加費…大人3500円、子ども2500円
(イベント詳細、申し込みはサシバの里自然学校ホームページへ)
◆遠藤隼(えんどう・じゅん)さん◆1984年、宇都宮市生まれ。大学卒業後、静岡県にある自然学校職員として子どもキャンプやエコツアーを指導。2012年8月から1年以上かけて、自転車でユーラシア大陸横断・南米縦断をした。2021年度宇都宮大大学院修了、研究テーマは「里山での幼児向け体験型環境教育の実践と評価」。現在はサシバの里自然学校校長、作新学院大女子短大部非常勤講師。
からの記事と詳細 ( 身近な落ち葉を楽しむ 大きな葉はお面に変身|下野新聞 SOON - 下野新聞 )
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