2021年の幕開けに合わせて音楽ナタリーでは、さまざまなアーティストに「2020年にもっとも愛聴した3曲」を聞くアンケート企画を実施。回答者のジャンルごとに分けた全9本の記事を公開していく。第6回はインターネット上での動画投稿などを中心に活動しているボーカリストやボカロPにスポットを当てた「ネットクリエイター編」として、カンザキイオリ、syudou、DECO*27、ナナヲアカリ、ピノキオピー、めいちゃん(50音順)が選んだ2020年の3曲を紹介する。 【動画】amazarashi「とどめを刺して」Music Video(他24件) 構成 / 倉嶌孝彦 ■ カンザキイオリ □ amazarashi「とどめを刺して」 □ 星野源「さらしもの(feat. PUNPEE)」 □ ずっと真夜中でいいのに。「お勉強しといてよ」 「とどめを刺して」 amazarashiさんの歌詞はすごく好きで、救いのある世界に報われたりするのですが、この曲は救いとも、悲しい結末とも読めて、それでいて言葉選びが美しいです。 私はこの曲から異様な憎しみと、救いを渇望している感覚を覚えました。とにかく強烈で、めちゃ聴いてました。 「さらしもの(feat. PUNPEE)」 意味不明なテンポ感がだんだん軸になって、楽器が合わさって、楽しくなる感じがすごい好きです。 シャワーを浴びながら延々と歌ってた覚えがあります。 星野源サイコー。 「お勉強しといてよ」 踊りたくなります。 正直歌詞の意味はよくわかってないんですが、なんか、なんかよくわかんないけどかっこいい!?ってなります。 思わずステップを踏みたくなります。 コロナで慌ただしくなった世の中でこの曲を聴いて、世の中は少し落ち込んでいるのに、この曲はなんでこんなに楽しそうなんだって思って、音楽だけは変わらないって思えた曲ですね。 □ プロフィール カンザキイオリ 2014年1月に「黒柿」名義でボカロPとしてデビューし、2015年にカンザキイオリに改名。YouTubeで1500万回以上(2021年1月時点)再生されている「命に嫌われている」をはじめとしたさまざまなボーカロイド曲を発表している。また2018年からはバーチャルシンガー・花譜のオリジナル曲すべての作詞および作編曲を担当している。2020年2月に自身初の長編小説「獣」と新作音源「人生はコメディ」を発表。2020年9月には「獣」を改稿および改題した小説「あの夏が飽和する。」を刊行した。 カンザキイオリ (@kurogaki0311) | Twitter カンザキイオリ - YouTube ■ syudou □ ZORN「Life Story feat. ILL-BOSSTINO」 □ 4s4ki「風俗嬢のiPhone拾った (feat. Gokou Kuyt & maeshima soshi)」 □ $uicideBoy$「...And To Those I Love, Thanks For Sticking Around」 「Life Story feat. ILL-BOSSTINO」 「Life Story」と力強く繰り返すシンプルなフックが印象的な楽曲。ZORN氏のある種の到達点とも言える名曲でした。アルバムも最高なので必聴です。 「風俗嬢のiPhone拾った (feat. Gokou Kuyt & maeshima soshi)」 「泣かないでなんて言わないで その手でちゃんと拭って」という歌詞に自分の中の乙女心を鷲掴みされてしまいました。サウンド面やご本人のキャラクター性も大好きです。 「...And To Those I Love, Thanks For Sticking Around」 「TRASH 新ドラゴン」で知りました。トラップメタル的なイメージが強かった$uicideBoy$がこんな繊細な曲を作るのかと度肝を抜かれました。 ジャンルが被らないようにしたつもりでしたがヒップホップ要素の強い選曲になりました。ヒップホップが表現できる幅がいかに広いかを再認識しました。2021年も難しい時代が続くと思いますが、そんな時代に産み出される音楽は皮肉ですが間違いなく面白いと思います。今年もどんな音楽と出会えるのかワクワクしております! □ プロフィール syudou(シュドウ) 2012年よりインターネット上で活動を始め、YouTubeで1000万回以上再生されている「ビターチョコデコレーション」や「コールボーイ」、「邪魔」などヒット曲を発表。2020年4月にはセルフカバー音源「其の場凌ぎEP」をリリースし、さらに同年11月にボカロ曲とセルフカバー音源を収録した2ndアルバム「必死」を発表した。すとぷりのさとみ、にじさんじのRain Dropsなど楽曲提供もさまざまなアーティストに提供しており、10月にAdoに楽曲提供した「うっせぇわ」はさまざまなチャートで1位を獲得し、YouTube再生回数は4500万回を超える。 syudou official web site syudou (@tikandame) | Twitter syudou - YouTube ■ DECO*27 □ Josh A「You're Not Alone」 □ Malaa & Koos「Hell」 □ 近江彼方(CV.鬼頭明里)「Butterfly」 Josh Aと「Hell」のプロデュースをしているMalaaは今年一番聴いたアーティストです。 3曲目の「Butterfly」は2020年、アニソン・キャラソンの中で一番好きです。 ラブライブ!というコンテンツにこのジャンルを持ってきて、なおかつキャラクターソングとして仕上げるのはすごいなと……。 ぜひ聴いてみてください! □ プロフィール DECO*27(デコニーナ) 1986年12月生まれ、福岡出身の男性アーティスト。2008年10月よりボーカロイドを使用した作品を動画共有サイトに投稿を始め、ボカロクリエイターとして10年以上活躍。また、中川翔子、MEG、KOTOKO、Daisy×Daisy、Bouno!、柴咲コウ、Q'ulle、アイドルDTI、浦島坂田船、ナナヲアカリなどさまざまなアーティストに楽曲を提供している。2020年12月に新作アルバム「アンデッドアリス」をリリースした。 DECO*27 DECO*27 (@DECO27) | Twitter DECO*27 - YouTube ■ ナナヲアカリ □ Creepy Nuts「かつて天才だった俺たちへ」 □ 赤い公園「pray」 □ ヨルシカ「レプリカント」 「かつて天才だった俺たちへ」 ラップがかっこよすぎて耳心地がとてもよく、思わず真似してしまいたくなってしまい気付いたらずっと聴いていた曲。自分の現状や未来について悩むこととか、もうがんばれないなあというときに聴くと「わたしも確かにかつて天才だったし大器晩成なんや!!!」と思えるのでもう一歩踏ん張りたいときにも必ず聴きます。 「pray」 私が2020年に聴いた曲の中で最も優しい曲だったんじゃないかと思います。石野さんの切ないまっすぐな歌声も合わさってめちゃくちゃ涙腺にくる。1日の終わり、帰り道とかに聴くと明日も生きていたくなる。 「レプリカント」 自粛期間中散歩したり公園でぼーっとしたりしていたとき永遠に聴いていた曲。ヨルシカはどの曲も自分が失っていた季節を想起させながら感情を揺さぶりにきてくれるのでずっと大好きな私ですが、この曲は特に再生回数異常だった。笑 「この世の全部は主観なんだから」という歌詞に衝撃を受けすぎたと同時に救われています。 □ プロフィール ナナヲアカリ 2016年にニコニコ動画で発表した「ハッピーになりたい」で話題を集め、2018年8月にテレビアニメ「ハッピーシュガーライフ」のオープニングテーマを含むシングル「ワンルームシュガーライフ / なんとかなるくない? / 愛の歌なんて」でメジャーデビューを果たす。中毒的なファニーボイスとキャラクターが人気となり、今までに公開したミュージックビデオは動画投稿サイトで累計2億回再生を突破している。2020年2月に2ndシングル「チューリングラブ feat.Sou / ピヨ」をリリース。同年12月には新作フルアルバム「七転七起」を発表した。 ナナヲアカリ official website ナナヲアカリ (@nanawoakari) | Twitter ナナヲアカリ OFFICIAL - YouTube ■ ピノキオピー □ 電気グルーヴ「Set you Free」 □ 銀杏BOYZ「GOD SAVE THE わーるど」 □ 小西真奈美「君とはもう逢えなくても」 「Set you Free」 積み上がっていく音の高揚感と電気グルーヴ復活の喜びが重なり、今年繰り返し何度も聴きました。 2020年現在の今までとこれからをつなぐ言葉と、シンプルでむき出しなシンセのリフレインがたまらないです。 「GOD SAVE THE わーるど」 峯田さん特有のメロディラインと80年代ニューウェイブ風アレンジの相性が抜群にいいです。 出先からの帰り道、閉塞感漂う電車内で、この曲を聴いてちょっと救われた気持ちになってました。 今年後半は6年ぶりの銀杏BOYZの新譜をよく聴きました。 「君とはもう逢えなくても」 小西真奈美さんご本人の飾りすぎない等身大の歌詞とメロディ、前作のアルバム「Here We Go」の頃以上に表現力が増したウィスパーな歌声、それを際立たせる亀田誠治さんのシンプルかつ骨太なアレンジがただただ素晴らしいです。 □ プロフィール ピノキオピー 2009年より動画共有サイトにボーカロイドを用いた楽曲を発表し、ボカロPとしての活動を始める。2014年5月に公開した「すろぉもぉしょん」はYouTubeで1350万回以上の再生回数を記録(2021年1月時点)。ボカロを用いたオリジナル曲を発表しつつ、アーティストへの楽曲提供などを精力的に行っている。同年11、12月に開催されるイベント「初音ミク『マジカルミライ 2020』」のテーマソングとして、新曲「愛されなくても君がいる」を提供した。 ピノキオピー オフィシャルウェブサイト ピノキオピー (@pinocchiop) | Twitter ピノキオピー PINOCCHIOP OFFICIAL CHANNEL - YouTube ■ めいちゃん □ 緑黄色社会「Mela!」 □ BRADIO「幸せのシャナナ」 □ 渡辺真知子「かもめが翔んだ日」 1曲目、「Mela!」ですが、ちょうどコロナウイルスが流行りだして落ち込んでいたときに偶然見つけてクリーンヒットしました。ネガティブな僕を駆り立ててくれる軽快なメロディと歌詞に惹かれ、止まっていた作曲活動を始動するきっかけになった曲です。 2曲目、「幸せのシャナナ」。相手のことを一番に尊重できる熱いリリック、つい体が動き出してしまうようなグルーヴィなファンキーサウンドが刺さりました。常にBRADIOは大好きなのですが、より一層大好きになった曲です。 3曲目、「かもめが翔んだ日」はYouTubeで歌謡曲を検索していたら偶然見つけてそのままハマりました。なにより歌が本当にうまくて惹きつけられます。なんで失恋ソングにこんなにハマっているのかは謎ですが完璧に歌い回せるくらいにはハマりました! □ プロフィール めいちゃん 2011年に動画共有サイトに“歌ってみた”動画を投稿し、ボーカリストとしての活動をスタートさせる。2017年3月に初のソロアルバム「めいちゃんの頭の中はだいたいこんな感じです」をリリース。2019年4月からは3人組YouTuberユニット・肉チョモランマの一員としても活動を始め、さらに幅広い支持を集めている。2020年3月に2ndソロアルバム「大迷惑」を発表した。 めいちゃん(最強) (@meynico) | Twitter Meychan official Channel - YouTube
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