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Wednesday, September 30, 2020

『半沢』効果で“土下座”が脚光? さまざまな謝罪模様を描く漫画から見えた“笑い”への変換 - 中日新聞

風見2さん(左)、モノモースさん(右)

風見2さん(左)、モノモースさん(右)

  • 風見2さん(左)、モノモースさん(右)

 短くてすぐ読めることからSNSに適していると、活用する作家も増加している4コマ漫画。今回は、一見重々しい“謝罪”がテーマのSNSギャグ漫画をピックアップ。人のほころびを見つけては、SNSなどで叩き、顧客や保護者らがモンスター化する現代では、『半沢直樹』で謝罪のスタイルとして定番化した(!?)土下座を強いられたり、不条理な謝罪もしばしば。しかし4コマ漫画の中ではそんな謝罪をクスっと笑いに転換されることも。“謝罪”なのになぜか気持ちが明るくなる作品はどのようにして生まれるのか、漫画の作者たちに聞いた。

■ギャグの登場人物にも彼らなりの行動理念で動いている

 Twitterで作品を発表しているモノモースさんは、セリフが少なく、登場人物の表情で虚無感を演出しているのが特徴のSNS漫画家だ。作品「謝罪」では、土下座とともに人を小馬鹿にしたようなセリフにツボる人も。土下座までしているのに、どこか痛快さがあり独特な世界観がおかしい。

 「4コマの登場人物たちは一見おかしなことをやっているのですが、彼らなりの行動原理で動いていて、ただ変なことをしているわけではなかったりします。『なんでやねん』よりも『なるほど』と納得してもらえる4コマが描きたい」(モノモースさん)

 モノモースさんは、普段は設計の仕事をしている会社員。漫画は趣味で描いている。「謝罪」の土下座などはドラマでもない限りなかなか見ることがない謝罪風景だが、社会人として生きている中で、理不尽な思いに抗っているようにも感じられる。ネタは、日々のニュースや、街を歩いて目にする疑問から生まれるそう。ギャグ漫画へのこだわりはあるのだろうか。

 「実はギャグ漫画にこだわっているつもりはまったくなくて、悲しい・切ないと感じる4コマがあってもいいと思っています。実際にそういう作品も描いていますが、やっぱり単純で笑えるものの方が描いていても楽しいので、結果的にギャグ漫画になっています」(モノモースさん)

 自分の作品については、ストレスなく読めることが強みだそう。「読み手の感情をちょっとだけ動かせれば、4コマとしては成功だと思っています」と言う。これからの目標を聞いてみると、「描いてみたいネタはまだまだたくさんあるので、もっと多くの人に読んでもらえるよう続けていきたいです」と話してくれた。

■いつでもアップできるSNS投稿だからこそ無理は禁物「思いつかなければ諦めて寝てしまう」

 突然お給料を“貝”で払うことにしたり、和やかに話しているかと思えば部下にクビを宣告したり…風見2さんの4コマ漫画に出てくる上司は、部下とのやり取りが、不条理なのに呑気で、ひどいのに和むという不思議な世界と、上司の反応が毎回読めない…というところも読者を引き付けてやまない。

 作品のルーツは、80~90年代の4コマやギャグ漫画で、WEBサイト『けつのあなカラーボーイ』のファンだという風見2さん。彼らの真似をしたようなツイートの延長で、マンガをSNSにアップするようになった。「特に締め切りがあるわけでもなく、勝手に描いているマンガなので、ネタが思いつかなければあきらめて寝てしまいます」と、無理はしないのもモットーのようだ。

 とはいえ、フォロワーの反応は気になる。「ウケないとかなり落ち込んでしまう」という風見2さんだが、「『落ち込んでいたんですが漫画を読んで元気になりました』などのリプライをもらえると嬉しいですね」とも。SNSでの反応は作品づくりのモチベーションになっているようだ。

 4コマという限られたコマ数の中で作品を描くのは大変そうだが、風見2さんは「苦労はあまりない」と言い、今後も「思いついたときに、ぼちぼち描いていければと思います!」(風見2さん)。

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