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ヘアードライヤーより遙かに高い温度で加熱できるヒートガンは、メンテナンスやレストアのちょっとした場面で役立って便利。さまざまなシーンで活躍するアイテムだが、製品によって特徴が異なる。ここではサンデーメカニックにおなじみのアストロプロダクツ/ストレート/ワールドインポートツールズ横浜の3製品を紹介しよう。
買う前に知っておきたい「ヒートガン」
今回紹介する3台の製品は、どれも最高温度が400℃以上に達する。温度調整機能があるものの、使い方次第で相手にダメージを与えるリスクもある。
使用時に心がけたいのは、[1]加熱する際は低温から、[2]使用後は低温で送風する、という2点。初めて使用する際は想像以上の温度に驚くこともあるだろうが、使い慣れるに従って強力加熱の有効性に気づくはずだ。
ヒートガン選びのポイント
- 温度調整の有無
- 送風モードの有無
- 交換ノズルの有無
【ストレート製】デジタル設定式温度調整機能とアタッチメント標準装備が魅力
ストレートには2種類のホットエアーガンがあり、デジタルタイプは3段階のスイッチによって70℃〜550℃の範囲で10℃単位で任意に温度設定ができるのが特長。消費電力は1500Wと大きいので、コンセントにつなぐ際は他の電気製品を併用せず単独で使用する。
4種類のアタッチメントが標準装備される点が、他の2製品にはないストレート製の特長(他製品は別売り)。スライドスイッチは3段階で、3段目は温度が70〜550℃で風量が480L/分となる。
配線作りで多用する熱収縮チューブを縮める際は、ライターの直火より高温温風の方が安全。アタッチメント吹き出し口を細めれば、狙った場所を集中的に加熱できる。
スイッチ1段目では温度が50℃固定となる。2段目や3段目で数百度に設定すると内部ヒーターが真っ赤になるため、1段目で約1分間送風して温度を下げることで、熱源破損を防止できる。
側面から吸気を行うため、本体を立てて使用できる。これだと作業者は両手がフリーになるので自由度がアップする。ガンを固定してワークの距離を変える方が加熱具合を調整しやすい場合もある。
【アストロプロダクツ製】最高600℃の高温で一気に加熱。吐出温度は9段階調整可能
AC100V仕様を2機種、18Vバッテリーのコードレスタイプ1機種のヒートガンを販売しているアストロプロダクツ。HG822は2段階の風量調整と9段階の温度調整ダイヤルの組み合わせによって50〜600℃の温風〜熱風を吹き出すことができる。サンメカだけでなくプロメカニックにも愛用者が多い人気製品。
温度調整はアナログ式で、表示窓1〜9の数字で調整する。風量1段目でダイヤル1目盛りごとに約50℃変化し50〜450℃、2段目でダイヤル1目盛り60℃変化して50〜600℃に設定できる。
スイッチは風量2段切替で1段目が250L/分、2段目が500L/分。冷風機能はないため、加熱後はスイッチ1段目とダイヤル1で20〜30秒作動させてヒーターを冷却する。
本体を立てることで安定的に長時間加熱できるが、定格使用時間は20分。作業時間がそれ以上になる場合は、ヒーター保護のため一度冷却してから再度使用する。消費電力は1200W。
【白光製】はんだごてでお馴染みのブランドの信頼性抜群の工業用ドライヤー
世界のブランド工具が揃うワールドインポートツールズ横浜では、日本有数のはんだごて&はんだメーカーである白光製工業用ドライヤーを取り扱っている。FV-300は、2段階の風量調整と連続可変ダイヤルによる温度調整の組み合わせで、作業に応じた温度を設定する。最高温度は今回紹介する3台の中でもっとも控えめの440℃。
温度調整ダイヤルは目盛りのみで、温度や数字表記はない。説明書にはLで40℃/Hで440℃と書いてあるので、一目盛りあたり40℃程度変化すると思われる。風量は1段目で0.1m³/分、2段目で0.2m³/分。
加熱作業は低めの温度から始め、高温に設定した際はいきなり接近させず、遠目から熱を加えつつ徐々に近づけていく。均等に加熱することで、熱収縮チューブは均等に縮まる。
この記事で紹介している3台はいずれも自立使用が可能で、この製品は転倒時に吹き出し口が床面に接触しないよう、パイプカバー両側面に突起を設けている。使用後の冷却も、40℃で自立送風させると良い。
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