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Monday, August 22, 2022

田中六五、最新技術で味を数値化 酒造りは「コンピューターの時代」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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 糸島半島の先にある芥屋(けや)地区は冬になると男がいなくなると言われた。「半農半漁の貧しい地域だったので出稼ぎ杜氏(とうじ)をしなければならなかった」と佐賀大名誉教授の小林恒夫。最盛期の1960年代には30人以上の杜氏がいて、200人余の蔵人を従えて福岡や佐賀の酒蔵に住み込みで働きに行った。酒蔵で日本酒の製造工程を差配する杜氏やその下で働く蔵人は、農家や漁師がなり手だった。

 その最後の生き残りという中村常雄(86)は白糸酒造で30年余、杜氏を務めてきた。「克典が勉強して帰ってきたけんね。もう私も辞めようと思って」。時代が変わり、住み込みは通い勤務になったが、朝は早く、きつい仕事であることに変わりはない。九州の酒蔵は2000年代半ばに杜氏が急減し、なり手もいなくなった。

 蔵元は経営に専念し、酒造りは季節工である杜氏と蔵人に任せるのが伝統だったが、90年代半ば以降、蔵元自ら酒造りを主導する「蔵元杜氏」が増えた。白糸酒造も8代目の田中克典(38)が専務として製造全般を仕切り、フランス人を含む8人が正社員として働く。

 古い木造の蔵に連結する鉄筋…

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