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Friday, August 12, 2022

金属原子を絶対零度に冷却、量子コンピューターに使う新技術開発…分子科学研 - 読売新聞オンライン

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 金属の原子をほぼ絶対零度に冷却し、量子コンピューターの基本素子「量子ビット」として使うための技術を新たに開発したと、分子科学研究所(愛知県岡崎市)の大森賢治教授(量子物理学)らのチームが発表した。大森教授は「先行する超伝導回路などの方式より、容易に大規模化できる」と強調している。論文が9日、科学誌ネイチャー・フォトニクスに掲載される。

 チームは、真空容器に封入したルビジウムという金属の原子2個を、レーザー光の力で絶対零度(零下273・15度)近くまで冷やして静止させた。そこに14ピコ秒(ピコは1兆分の1)だけ光る特殊なレーザー光を当てると、量子計算に不可欠な「量子もつれ」の状態を、極めて短時間で作ることができたという。

 量子コンピューターが力を発揮するには、量子ビットを増やして大規模化することが欠かせない。大森教授は、「冷却原子の量子ビットは、約1万個に増やせる可能性がある」と見込む。

 産業技術総合研究所新原理コンピューティング研究センターの川畑史郎・副研究センター長の話「冷却原子方式の量子コンピューターは、ここ1~2年で急速に注目され、欧米ではベンチャー企業の動きも活発だ。大森教授らの今回の技術は、日本の強みとして発展が期待される」

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