スティーブ・ジョブズがこの世を去ってから10年が経とうとしている。そんな中、ジョブズを撮り続けてきた写真家・小平尚典と、大ベストセラー『世界の中心で、愛をさけぶ』の作家・片山恭一がタッグを組んだ書籍『あの日ジョブズは』が発売された。それは、これまでのジョブズ関連本とは違う、唯一無二のジョブズのバイオグラフィーだ。
その男は何をしたのか? コンピュータをよりパーソナルにして人間と近づけた。
男のメッセージは『誰もがコンピュータに触れることで未知と未来にアクセスできる。パスワードはりんご』。
数多くの魅力的なプロダクトを世に送り出し、人の心をつかむ言葉を発し、巨万の富を得て、56歳で病魔に倒れた。その男を、ぼくの心の空間でもう一度生かしたいのだ。
男の名はスティーブ・ジョブズ。
~「あの日ジョブズは」プロローグより~
1988年10月12日に撮影されたジョブズのモノクロ写真を表紙にした『あの日ジョブズは』。250ページほどの書籍でありながら、手にすると思いのほか重さを感じる。作家・片山恭一の書いた文章と、写真家・小平尚典の撮ったスタンフォード大学ライブラリーにセレクトされている41枚の写真とで構成された、写真集的な要素ももった一冊だからだ。
この書籍の構想のはじまりは2015年に遡る。小平尚典氏が50枚ほどの写真を、友人である片山氏に送った。それはスティーブ・ジョブズの写真で、アメリカに移住してフォトジャーナリストとして活動していた小平氏が、1990年前後に撮影したIT革命のレジェンドたちのポートレートの中にあったものだった。ちょうど、ジョブズがアップルを追放され、新たに立ち上げたネクストで苦戦していた時期で、その新会社をアピールしようと、インタビューを積極的に受けていた頃であったという。
そこに写っていたのは若くて溌剌としたジョブズ。にもかかわらず深い孤独のなかにいるように見える。そんなジョブズを見て、片山氏は「自分だけが言葉にできる物語が眠っている気がする」と感じたという。その気持ちを表したのが、前述の『あの日ジョブズは』のプロローグにある一文だ。
『あの日ジョブズは』の目次に並ぶのは、アップル誕生時代から56歳で病魔に倒れる日までのジョブズに関する18の項目。徹底した考察をもとに作家・片山恭一が書き上げたバイオグラフィーは、ジョブズの内面にまで迫る。加えて、ジョブズと関わった人物たちのポートレートも織り込まれているため、読み進むうちに当時のシリコンバレーにタイムスリップし、あたかもそこにいるかのような感覚にさえなってくる。
2011年10月5日に逝去したジョブズ。あの日から今日までの10年の間に、ジョブズが世に送り出した「iPhone」によって世の中は激変した。その激変の中にいた私たちだからこそ読んでおきたい、いや、何より読んで面白い!一冊なのだ。
『あの日ジョブズは』
WAC
定価 ¥1650円(10%税込)
https://www.amazon.co.jp/dp/4898319548
文/堀けいこ
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