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Saturday, June 6, 2020

辻堂ゆめさん話題の新作『あの日の交換日記』 教師と児童、被害者と加害者など「さまざまな2人」がつむぐミステリー(好書好日) - Yahoo!ニュース

 東京大学在学中に、第13回『このミステリーがすごい!』大賞で優秀賞を受賞し、小説家デビューを果たした辻堂ゆめさんの最新刊『あの日の交換日記』(中央公論新社)が、4月の刊行以来話題をよんでいます。教師と児童、被害者と加害者など、様々な関係の2人が紡ぐ交換日記をテーマにした連作短編集です。ミステリー要素を含んだ鮮やかな仕掛けと、繊細な心理描写で人と人の繋がりを描く辻堂さんにお話をうかがいました。

子どもに影響を与える「小学校の先生」に焦点を当てたかった

――本作を書くにあたって、まず頭に思い浮かんだのはどんなことだったのですか?  元々、小学校の先生に焦点を当てた作品を描きたいと思っていたんです。日本だと、小学校の1、2年間はどの科目の授業も丸々その先生から教わるという、子どもにとってはすごく濃密な関係を築く存在で、小学校の先生が自分の人生にとって、影響を与えていないはずはないんですよね。だけど、大人になってみると意外と忘れてしまっているような存在だと思っていて。そんな小学校の先生たちに、少しずつ影響を与えられた人の話を書きたいと思ったのが最初でした。 ――交換日記を題材に選んだ理由を教えてください。  交換日記って、誰が書いているか分からない、もしかしたら嘘をついているのかもしれない。そういう意味ですごくミステリー的なものにも使いやすいと思ったのがまず一つです。 そして、交換日記とは、深く自分のことを書くものだと思うので、いろんな人の心の内をさらけ出したり、人間ドラマをドラマチックに描いたりしやすいのかなと思って。その二つの要素がある交換日記は自分が扱ってみたい題材だなと思いました。 ――私は交換日記というと「特別に秘密のもの」という印象が強いんです。昔、鍵付きのノートとかもあったような気がするし、それくらい中身を他人には見せてはいけないものだと小さい頃は思っていました。そういうところもミステリーっぽいアイテムですよね。  鍵付きのノート、ありましたね! そういう意味でもそうですね。本作では、複数人ではなく、2人だけでしか交換日記をしないのですが、その2人だけの世界みたいなものを作れて、それが一冊のノートになるっていうところが魅力的だと思います。 ――辻堂さんは交換日記をした経験はありますか?  小中学生の頃に友達とやっていました。あと、ちょっと交換日記とは違うかもしれないんですけど、お話を書くのが好きな友達がいて、その子と一話ずつ交代で書くということもしていました。 ――私も幼い頃、母と交換日記をやっていたことがあるんです。忙しくて家ではあまり会話が出来なかった分、「さみしい」とか「辛い」という、口では言えなかった気持ちを交換日記では吐き出せていた気がします。  顔を合わせると恥ずかしくて言えないことや、そこまで深い話をできる雰囲気じゃないと流してしまいがちなことでも、交換日記なら書けることもありますよね。文字を書くという事は、相手と向き合う作業であるけど、自分と向き合う作業でもあるので。書きながら自分の気持ちに気づいて、相手にも読んでもらうということが出来るのが、交換日記なんじゃないかなと思います。

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June 06, 2020 at 02:12PM
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