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Monday, February 27, 2023

今やオンラインで取得できるコンピューターサイエンス学位、その意義と手段を考える(前):CIO Magazine - 日経BP

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 雇用情勢が厳しくなると、各種の教育機関や講座で学ぼうとする人も増える。経験が足りない部分を学位や資格でうまく補おうという発想だ。だからといって、仕事を辞めて勉学に打ち込むことが最善の道とは限らない。ほとんどの場合、学位より経験の方が物を言う。しかし、未経験でテクノロジー業界への転向を考えている人や、キャリアの早い段階で会社を辞めざるを得なくなった人は、コンピューターサイエンスの学士号を取っておきたいという気になるかもしれない。実際、今の時代はオンラインのみで学位を取ることも可能だ。ここからは、オンラインで学位を取得するための選択肢や、そのメリットとデメリットについて考えていく。

学位は本当に必要か

Credit: Joshua Earle

Credit: Joshua Earle

 学位が必要だという思いは本物だろうか。筆者が1990年代にソフトウエア開発の道に進んだ頃は、筆者以外で独学のプログラマーは周りに誰もいなかった。しかし今では独学も決して珍しくない。学位があることがプラスに働く場合もあるとはいえ、取得まで2~5年も待てるかどうかや、2~4万ドルの学費(米国の場合)と生活費を捻出できるかどうか、仕事と勉学を両立できるかどうかを検討しなくてはならない。道はほかにも考えられる。例えば、自分に必要な分野だけを学び、あとはボランティア開発で経験を重ねる手もある。

 学位の主な意義は仕事のための知識や技能を身に付けることではない(前述のとおり、今では無料で独学する手段もある)。学位の意義は高い費用を払って中流階級の仲間入りをすることにある。そう言うと嘲笑的に聞こえるだろうが、筆者自身が数年前に学位を取得した経験から申し上げている。学位のために取る授業のほとんどはキャリアにはほとんど役に立たない。学びが一切ない授業や、自分にとって完全に無価値な授業も多い。

 筆者が学位を取得したのはジョージア州の大学で、ジョージア州憲法について学ぶ授業や、Microsoft Excelの授業が必修となっていた。また、米教育系出版社McGraw Hillのサイトで暗記した知識をテストでそのまま羅列するだけの必修科目もいくつかあった。筆者の成績はほぼすべてAだったが、自然科学系のある科目だけは最後の期に半日ほどの猛勉強で何とかしのいだ。今となってはどの科目もほとんど何も覚えていない。

 こうした授業は筆者にとって大いなる苦痛でもあった。内容は退屈だし、授業で接する教授たちも単なるお目付け役のような存在だった。誤解なきように言えば、もちろん素晴らしい授業もたくさんあったし、素晴らしい教授も大勢いた。しかし、履修要件を満たすためだけに取った科目の中には、時間をかけて履修しただけの価値があると思えるものは1つもなかった。つまり、少なくとも米国に関しては、学校の役割は知識や技能を教えることだけではない。学生を食い物にして金を搾り取るという面もある。学位の取得を目指す前に、そのことは頭に入れておきたい。

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