この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
こんにちは、リクルートでエンジニアリングマネジャーをしている高橋陽太郎です。
エンジニアリングの知識と経験を総動員してワンオペ家事&育児をカイゼンしていく連載「家事場のシスぢから」。前回は、朝食・夕食の準備に時間がかかっている問題への解決策を練るために、バリューストリームマッピングを実施して家事を可視化しました。
その結果さまざまな解決法を思い付いたので、「ベストなやり方をどう選定するか」を今回は考えます。
セットベースかポイントベースか
「課題は分かったが、どんなベストなやり方があるか分からない」という状態のときに、その「分からない」を「分かった」にするには、仮説検証型のアプローチを取る必要があります。この仮説検証型アプローチを取る上で、進め方の考え方は大きく2つあります。
- セットベース(※1) 事前にあらゆる可能性を検証するために、「複数」のアイデアを実施してみる
- ポイントベース まず1つの可能性を検証するために「単一」のアイデアを実施し、その検証の結果のフィードバックを踏まえ、次のアイデアを実施してみる
これらは、それぞれメリット・デメリットがあります。
. | メリット | デメリット |
---|---|---|
セットベース | ・課題を解決するベストな方式にたどり着くまでのリードタイムを短くできる | ・施行中の単位時間当たりのコスト、時間が大きい ・捨て案が多くなり、コスト。時間のムダが大きくなる可能性が高い |
ポイントベース | ・単位時間当たりのコスト、時間が少ない ・捨て案が少なくなる可能性が高い |
・課題を解決するベストなアプローチにたどり着くまでのリードタイムが長くなる |
アジャイルソフトウェア開発では、ポイントベース的なアプローチを素早く回すことも、セットベース的に複数のアイデアを試すことも思想としてはあり、コンテキストに合わせてうまく使い分けることが重要です。
コンテキストに合わせアプローチを選択する
まず、前回の記事で出たいろいろな解決策のアイデアをリスト化します。
家事代行(おかずなどを複数品作り置きしてくれる)
朝の献立の工夫
- 朝の献立をルーティン化(標準化)する
- 手の掛からないもの(個別包装のヨーグルトを用意する)
- 調理の工夫
−包丁を使わず専用のピーラーなどを利用
調理済み食材の配達
出前
これらのアイデアを吟味すると、自分のコンテキスト――時間的制約が増えるのはかなりきつい、一時的であれば、金銭的負担は(限界はもちろんあるものの)一定許容できる――の場合は、可能性があるものを全て試してみるセットベースのアプローチの方が相性が良いことが分かります(※2) 。
そこで実際に全てを試してみました。
※2 この方法は、調理スキルがだんだん上がることによって制約が変わり、後に変更していきます。それは後日またkwsk
関連記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
からの記事と詳細 ( セットベースのアプローチで家事の課題のベストな解決法を探る - @IT )
https://ift.tt/A8FC340
No comments:
Post a Comment