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Wednesday, November 2, 2022

「いろいろ」と「さまざま」の違いって?【正しい日本語解説Vol.23】 - TABIZINE

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社会人になると、新しい言葉を使う機会が増えますよね。使い慣れていない言葉を無理に使い、大事な場面で恥をかいてしまった……。なんていう人も少なくないのでは? そこでTABIZINEでは、知っているようで意外と知らない頻出ワードを徹底解説! 今回は、似ているようで少し違う「いろいろ」と「さまざま」について、日本語に関する著書も多数手がけている、国語講師の吉田裕子さんに解説してもらいます。



 

「いろいろ」の意味


「いろいろ」は、種類が多いこと。もともと、万葉集や源氏物語では「各種の色」という意味で使われていました。

【例】
この店ではいろいろなクッキーを買うことができます。

「さまざま」の意味


「さまざま」はそれぞれ様子が異なること。傾向などが多様なこと。

【例】
旅の目的は人によってさまざまです。

「いろいろ」と「さまざま」の使い分け方


「いろいろ」と「さまざま」はどちらも「複数あること」を表す言葉ですが、何が複数あるのかによって使い分けます

たとえば、ドッグランにたくさんの犬がいるとします。そのとき、犬種が複数あることを表したい場合は「いろいろな種類の犬がいます」というふうに「いろいろ」を用います。

一方、異なる雰囲気や性格の犬が集まっていることを表したいときは「同じ犬でも雰囲気はさまざまです」「さまざまな性格の犬がいます」というふうに「さまざま」を用います。

とはいえ、「いろいろ」と「さまざま」は区別せずに使われている場合もよくあります。そのため、より実践的な使い分け方としては、「いろいろ」は話し言葉で、「さまざま」は書き言葉で使うことが多いと覚えておくのがよいでしょう。

また、傾向として「色々」のほうが汎用性が高いということも覚えておくと便利です。「いろいろ」を使うと違和感がないのに、「さまざま」だと違和感のある文になる場合があるので、注意しましょう。下記はその例です。

〇「いろいろとお世話になりました」
×「さまざまとお世話になりました」

〇「いろいろと面白かったね」
×「さまざまと面白かったね」

【クイズ】より適切なのはどっち?

【答え】
1→いろいろ
2→さまざま

1の正解はいろいろ。「国」というカテゴリのなかで種類がたくさんあるので、「いろいろ」がより適切です。ただし「さまざま」でも問題はありません。
2の正解はさまざま。「反応」は様子だと捉えられるので、「さまざま」がより適切です。ただし「いろいろ」でも問題はありません。

監修:吉田裕子先生
国語講師。都内大学受験塾・カルチャースクールで講師を務める他、書籍執筆、講演、企業研修、三鷹古典サロン裕泉堂の運営などの活動に取り組んでいる。NHK Eテレ『知恵泉』、NHK‐FM『トーキングウィズ松尾堂』など、テレビ・ラジオにも出演。著書に『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)や、『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)など多数。

吉田裕子先生の(株)裕泉堂 公式サイトはこちら

saori-kumamoto
編集プロダクションと出版社での勤務を経てフリーの編集者・ライターに。ウェブメディア・書籍・雑誌・広報誌などで幅広く活動中。隙あらば航空券をウェブ検索し、旅のプランを練っている旅行好き。自宅に3台のたこ焼き機を所有する関西人。

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