『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』
中国系移民の父親と2人でアメリカの小さな田舎町で暮らす女子高生、エリー・チュウの初恋を描いた『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』。成績優秀で文才にも恵まれた主人公のエリーは、アルバイト代わりに、クラスメイトのレポートを代筆することで家計を助けていた。ある日、アメフト部のポールに頼まれ、ラブレターの代筆をすることになった彼女。ポールの実際のキャラクターを無視した知的で叙情的なラブレターが功を奏し、順調に進んでいくかのように見えた恋だが、実はエリーも同じ女子に思いを寄せていて……。
クィアな三角関係の舞台になった架空の町、スクアヘミッシュは白人ばかりが暮らすコミュニティで、カトリックの多い保守的な土地柄。マイノリティのエリーに、レズビアンであるということを打ち明けられる相手がいるはずもなく……。英語が堪能でなく引きこもり気味な父親を心配し、生きづらさを抱えながらも自分の未来を小さな町に閉じ込めようとしていたエリー。しかし、ポールという理解者を得たことで、自分の内面に正直になることを学び、次第に心に纏っていた分厚い鎧を脱いでいく。恋は必ずしもハッピーエンドではないかもしれないけれど、未来に前向きな変化をもたらすことを教えてくれる。
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