4月15日(水)、BTCの育成調教技術者養成研修第37期生の修了式が行われた。昨春、ここの門をくぐった者は全部で16名いたが、途中で退学者が相次ぎ、最終的にこの日修了式を迎えたのは7名である。
修了式に先立ち、午前10時より、研修所内の1周800mダートコースを使用しての実技査閲が行われた。例年ならば、少ない年でも15名前後はいるので、集団での駈歩などはなかなかの迫力になるが、如何せん、今年は7名。しかも騎乗技術においてもややばらつきがあり、2騎ずつ並んでハロン25秒程度の、ゆったりとした流れの実技になった。
新型コロナウイルス感染拡大のために、道外からの保護者は我が子の晴れ姿を見学できず、修了式に参加できた保護者は道内在住のわずか1組のみ。いつもなら大勢の保護者が我が子の成長した姿に驚きの目を向け、盛んにビデオに収めたり、カメラのシャッターを押すなどして、晴れやかな雰囲気に包まれるが、いささか今年は勝手が違う。
修了式の式典は、午前11時30分より、開講式と同じく優駿ビレッジ「アエル」の中会議室にて執り行われた。席の間を大きく開けて座った7名に、1人ずつ修了証書と記念品(実技査閲に使用した名前入りゼッケン)が手渡され、大平俊明・BTC理事長からは「37期生の皆さん、修了おめでとう。当初、37期生は16名が入講しましたが、さまざまな事情から7名になってしまいました。皆さんはこれから社会人として牧場に就職します。仕事を通じていろいろな疑問、悩みなどが生じたり、壁に突き当たったりするわけですが、この1年間の努力を思い出して頂きたい。これから長いホースマン生活の第一歩を踏み出しますが、健康に留意して生活していって下さい。皆さんの活躍に期待しております」と式辞を通じ、7名にエールが送られた。
その後、河田侑太君が研修生を代表して「たくさんの喜びや苦しみを経験し、心が折れそうになったこともありましたが、そんな時、私たちを支えてくれたのが両親やBTCの教官、職員の方々でした。私たちは競馬で例えたらまだゲートインしたばかりです。今後いろいろな障害が立ちはだかることと思いますが、この研修での経験を糧に立派なホースマンになるべく頑張りたいと思います」と謝辞を披露した。
今年は異例のスケジュールで式典が進行し、例年修了式後に開催される昼食会も中止になったため、恒例の個人表彰は、式典の中で行われた。37期生7名のうち、最優秀騎乗技術賞には境晟翔(せいしょう)君、最優秀厩舎作業賞に河田侑太君、最優秀学科賞に佐藤あかねさんが、それぞれ選ばれ、記念のトロフィーが授与された。
それにしても、16名が入所しながら、最終的に7名まで激減してしまったのは、いささか驚かされた。育成調教技術者として即戦力となるための研修なので、ここでは教育用の乗馬も数多く繋養されており、今回配布された修了式資料によれば、現在41頭が在籍している。それらの管理も研修の一環として日々の作業に組み込まれていたわけで、単純作業ながら、例えば馬房掃除ひとつとっても、16名でやるのと7名でやるのとでは、個人の作業量が倍以上も違ってくる。その意味では、今回修了式を迎えた7名は、他の期生とはまた違った意味で、精神力や忍耐力などが身についたのではないかとも考えている。
なお、7名の就職先は以下の通り。唐澤雛見さん(21歳、神奈川)はダーレー・ジャパンファーム、河田侑太君(19歳、北海道)は社台ファーム、境晟翔君(16歳、福岡)はチャンピオンズファーム、佐藤あかねさん(20歳、北海道)は三嶋牧場、志摩真有さん(19歳、埼玉)はチェスナットファーム、住中凛さん(19歳、大阪)は大山ヒルズ、西田理紗さん(19歳、京都)は白井牧場に、それぞれ就職する。
この日、BTC厩舎には、作業着に身を包んでさっそく作業する38期生20名の姿があった。改めて20名が整列しているのを間近で見ると、いかにも数が多く、それだけにひどく頼もしくも感じた。新型コロナウイルス感染拡大の非常事態の中、研修がスタートした38期生だが、折々に研修の様子をできるだけ頻繁に取材させて頂くつもりでいる。
(文=田中哲実)
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