【2023年8月31日 ブラジリア/ニューヨーク発】
ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルは、貧困と気候変動の影響を受けているブラジルの子どもと若者の窮状を明らかにするために、4日間の日程で同国を訪問しました。
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「ブラジルは、子どもたちの健康や教育を改善し安全な生活環境を確保するために、そして、その改善の速度を速めるために、さまざまな努力を続けています。政府に、企業に、市民社会に、そして国民一人ひとりに、子どもの権利と子どものウェルビーイングを最優先課題として意識することが求められています。(そうした意識が広がれば)ブラジルは、子どもの権利を持続可能な開発目標(SDGs)の中心に据える重要な手本を示すことができます」(ラッセル事務局長)
ラッセル事務局長は、サンパウロ、ブラジリアおよびレシフェの3大都市を訪問。ブラジル政府高官のほか、さまざまな企業や市民社会の方々と面会し、さらに脆弱で社会から取り残されたコミュニティの代表とも会合を持ちました。これらの面会や会合を通じ、事務局長は、さまざまなレベルの貧困にあえぐ3,200万人以上の子どものウェルビーイングを改善するためのブラジルの取り組みへの支援をあらためて表明しています。
多くのブラジルの子どもたちは、非常に深刻な貧困の中で育ちます。このため、保健や教育や衛生的な生活環境、そして暴力や搾取などからの保護といった、子どもに必要不可欠な社会サービスが十分に利用できていません。さらに、気候変動や環境問題のリスクに直面する子どもも、4,000万人に上るとみられています。
今回の訪問は、9月18日~19日にニューヨークで開催される国連のSDGサミットに先立ち実施されました。今年は、2030年を目標達成の年に位置づける「持続可能な開発目標(SDGs)」の中間地点にあたり、サミットでは、国連加盟国がそれぞれの進捗状況を確認します。ブラジルを含む多くの国では、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)や気候変動、世界的なインフレの影響により、進捗が遅れたり後退したりした目標もみられます。
「ブラジルの子どもたちは、気候変動の影響、貧困、必要不可欠なサービスを受けられないなど、多くの困難に直面しています。(今回の訪問を通じ)多くの若い方々からいろいろな考えや大きな志を聞き、とても元気づけられました。このような重要な課題の解決策を見出すためには、すべての子どもを参加させることが不可欠です」(ラッセル事務局長)
2023年、ユニセフは、各国政府やパートナー団体と共に、この地域で、さまざまな理由で移動を強いられている子どもたちをはじめとする約220万人に上る人々への支援を続けています。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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