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Monday, August 14, 2023

EU「企業サステナビリティ報告指令 (CSRD)」に基づく報告義務は ... - Refinitiv

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V. CSRD 対象企業が体制を整えるまでに残された時間と今後の見通し

ここまで述べてきた通り、サステナビリティ情報開示への社会的期待が高まる中で発効されたCSRD は、EU 市場に展開する多くの企業にとって無視できない存在であることには間違いありません。

特に最大手の企業―たとえば、EU 域外企業の上場子会社―は、2025 年から報告義務を果たす必要があり、時間的な猶予もそれほどない状態です。また、2029 年までの今後数年間で段階的にあらゆる規模の企業にも適用されることになっているため、対象企業は求められている報告内容の精査やリソース・コストの確保を進める必要があります。

一方、CSRD は EU 域外の企業に影響を与える最も重要な EU 持続可能性指令ですが、これが最後ではありません。

たとえば 2023 年 4 月、欧州議会は新たに「森林破壊防止法」を正式に承認しています。この法律の目的は、森林破壊に関係した農畜産物など産品類のEU域内への輸入を禁止することで、EU 域内で販売されるさまざまな商品のサプライチェーン上から森林破壊の要因を排除することを目指しています。当然ながら、域内におけるメーカーや流通小売業や貿易業には多大な影響を与えることになると見通されます。

また、EU 域内で事業を行う企業のバリューチェーンに沿ったコーポレートガバナンス、人権および環境デューデリジェンスに関する規定を導入する「企業持続可能性デューデリジェンス指令」の採択も進行しているとのこと。

このような動きを含め、EU 市場でビジネスを展開するにあたっては、欧州議会の動向と各種規制等の有り様は常に注目しておくべきです。

EUが企業を持続可能な移行に迅速に適応させる中、真に透明性のある全体像を提供できるのはデータだけです。さらに、投資家に関連するリスクと機会についてのインサイトを得ることも、有意義なものだと考えます。

リフィニティブでは、ESG投資に役立つ多彩なデータやデータを十分に活用するために欠かせないソリューション、および、サステナブルファイナンス規制ソリューションを提供しています。

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