ゲイであることを告白した與真司郎（提供）
活動休止中のダンス＆ボーカルグループ「ＡＡＡ」の與真司郎（３４）が２６日、東京・ＬＩＮＥ ＣＵＢＥ ＳＨＩＢＵＹＡで開いたイベントで、ファンに自身のジェンダーを「ゲイである」と報告。また、アーティスト活動の再開を発表。「音楽は世界共通です。僕が発信することで、世界のどこかで、勇気づけられる人がいてくれたらいいと心から思います」と決意を語った。
與はこの日、普段ステージでは読まないという手紙を用意。「今日言うことはびっくりすると思う。けど、皆のことを本当に心から愛してると思って聞いてほしい。間違って伝えたらイヤだから、手紙を読ませてもらいます」と手紙を読む形でカミングアウトした。
「僕自身、長い間不安と闘ってきました。何年も自分の一部を受け入れることができませんでした。それでもさまざまな葛藤を乗り越え、今やっと、打ち明ける決意ができました。それは、僕がゲイであるということです」
セクシャリティーについて、ＳＮＳやプレスリリースで発表することも考えたが「直接伝えるべきだと思った」とイベント開催の経緯を明かした。「皆さんが期待して望んでいることではないかもしれない。理解するのに時間がかかることかもしれない。僕が話すことで、理解が深まり、世界が変わることを願っています」と語りかけた。
與はゲイであるということを「昔から、その認識はあったように思う」とし、子どものころは「テレビなどでＬＧＢＴＱ＋のことを面白おかしく扱われていた。自分が間違っている、自分がおかしいんだ」と感じていたと声を詰まらせた。客席からは応援の声が飛び、ハンカチで目頭を押さえた與は「誰かに相談することもなく、感情を押し殺していた」と告白。
１４歳でエンターテインメントの世界に携わった與。セクシャリティーを告白することで、アーティストとして認めてもらえないのではと恐怖を感じることもあったといい、２つの道しかないと感じたという。
「一つは本来の自分を受け入れることなく、エンターテインメントの世界に居続けること。もう一つはエンターテインメントの世界から退いて世間から隠れてひっそりと暮らすこと」しかないと思ったという。しかし「たくさん考えて、３つ目の選択肢にたどり着きました。ゲイであることを公表した上で、エンターテインメントの活動を続けることです」と活路を見いだした。
「ありのままの自分で生きていくことで、大好きなエンターテインメントの活動を諦めたくなかった」と明かし、そう思ったきっかけについて「海外である日、男性同士がキスしているのを見て衝撃を受けた。周りは誰も気にしていなかった」ことで「堂々と幸せになれるんだと希望がわいてきました」と話した。
母にカミングアウトし、すぐに受け入れてくれたと明かし、この日は家族や友人のほか、ＡＡＡのメンバー４人も駆けつけ、告白を見守った。與は「最初に（宇野）実彩子に打ち明けた。メンバー全員タイプじゃないって」と話すと、末吉秀太（３６）が「俺は大好きなのにー！」と応え、場内は温かな笑いに包まれた。與は「（メンバー）皆大好きだよ！」と満面の笑みで呼びかけた。
告白を終えると１０秒ほど、頭を下げた與。ファンからの変わらぬ声援に感極まったように「夢のよう。もっと早く言えばよかった。アーティストとして、ステージに戻ってくるって」と告げると、新曲「Ｉｎｔｏ Ｔｈｅ Ｌｉｇｈｔ」のミュージックビデオを紹介し、ステージを後にした。
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