~NVIDIAと共同で構築した「AI-on-5G Lab.」でMavenirのvRANシステムを検証~
2023年3月22日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、NVIDIA Corporation(以下「NVIDIA」)およびMavenir Systems, Inc(以下「Mavenir」)と協力して、5G(第5世代移動通信システム)の仮想化無線ネットワークであるvRAN(virtualized Radio Access Network)およびMEC(Multi-access Edge Computing)が融合した環境で、AI(人工知能)技術を含むさまざまなソリューションの実証や、ビジネス領域への技術応用を行うことができる研究施設「AI-on-5G Lab.(エーアイ・オン・ファイブジー・ラボ)」で、GPU(Graphic Processing Unit、画像処理装置)を利用したvRANからMECアプリケーションにおける画像処理の通信接続に関するエンド・ツー・エンド(E2E)での実機検証に成功しました。また、vRANと同一のハードウエア構成で、AIを活用したリアルタイムでの人物の検出に成功しました。
「AI-on-5G Lab.」は、ソフトバンクがNVIDIAと合同で2022年に開設した研究施設で、ソフトバンクの5Gネットワーク上に、NVIDIAによるハードウエア、基地局の仮想化、AI処理のミドルウエアと、ネットワークソフトウエアプロバイダーのMavenirが提供する仮想化された無線信号処理ソフトウエアとコアネットワークのソフトウエア、MECの画像解析のAIアプリケーションのソフトウエア、Foxconn Technology Groupが提供する物理的アンテナによって構成されています。RAN(Radio Access Network)のDU(Distributed Unit)とMECのAIアプリケーションが、同一構成のハードウエア基盤上で動作します。このたび、無線接続した5G対応のカメラの映像を5GネットワークでAIアプリケーションと通信し、リアルタイムでの人物の検出に成功しました。
多くのvRANソリューションでは、RANに特化したアクセラレーターが使用されていますが、ソフトバンクはGPUを利用することで、さまざまなアプリケーションで共有できる方式での検証に取り組んできました。今回の検証の成功によって、RANとAIの両方にGPUを利用できることが確認できました。これにより、今後AIの活用などさまざまな用途で利用されているGPUの基盤に、vRANのソフトウエアとRU(Radio Unit)を追加することで、5Gのネットワーク基盤を構築することができるとともに、ソフトバンクが持つvRANの拠点を、GPUを利用するソフトウエアのためのMECの拠点にすることも可能になります。
ソフトバンクは、今後これらのMECアプリケーションやRANのソフトウエアの需要に基づいて、コンピューター資源を動的に割り当てる検証や、vRANのさらなる低消費電力化などに取り組んでいく予定です。
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