大阪公立大学 大学院理学研究科の杉﨑 研司 特任講師(科学技術振興機構・さきがけ 専任研究者)、佐藤 和信 教授、工位 武治 大阪市立大学 名誉教授らの研究チームは、量子コンピューター上で原子・分子の波動関数の精度を向上させることができる断熱状態生成法(adiabatic state preparation、ASP法)の実用的な計算条件を、初めて明らかにしました。
ASP法は、複雑な電子構造を持つ分子の量子化学計算を量子コンピューター上で効率的に行うための有力手法の1つであると考えられていましたが、具体的な計算条件がほとんど調べられておらず、実用的な手段とは言えない状況でした。ASP法の実用的計算条件を初めて明らかにした本研究成果は、量子コンピューターによる量子化学計算を実際の化学研究に役立てるための大きな一歩と言えます。
本研究成果は、オープンアクセス国際学術誌「Communications Chemistry」に2022年7月25日(日本時間)にオンライン掲載予定です。
からの記事と詳細 ( 共同発表:量子コンピューター上での量子化学計算の効率向上へ~分子の波動関数を生成するASP法の実用化に大きな一歩~ - jst.go.jp )
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