漢字で「枸杞」と表記されるクコ。一見、馴染みのない食材のように感じますが、杏仁豆腐の上にのっている赤い実、といえばイメージできる方も多いのではないでしょうか。
クコの果実は近年、スーパーフードとして注目を集めています。「ゴジベリー(Gojiberry)」という名でサプリメントやエキスが流通していて、中国などの東アジアが原産で、4000年近い昔から、実、葉、根皮が漢方薬や民間薬、薬膳に用いられてきたようです。日本でも平安時代にはすでにクコを食べる習慣があり、文徳天皇がクコ園を持っていたといわれています。江戸時代、健康志向が高いとされていた徳川家康もクコを好んでいたという記載もあります。
クコの果実は甘く食べやすいので、薬効を意識した食べ方だけでなく、デザートやドライフルーツとして一般的な利用もされていますが、健康効果もさまざま。クコの果実=枸杞子(クコシ)は脂肪肝予防に役立つとされ、根皮=地骨皮(ジコツヒ)や葉=枸杞葉(クコヨウ)は血圧や血糖値の上昇抑制、解熱作用があるため漢方としての利用も見られます。
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