2020年のスポーツ界も人々の記憶に残るさまざまな名シーンが生まれました。『REAL SPORTS』では、アスリートの“リアル”な声を伝えたり、スポーツを多様な側面から見ることで、その本質的な価値や魅力を発信してきました。その人気記事で2020年のスポーツ界に起こった出来事やその裏側を振り返る企画、その名も『REAL SPORTS of the Year』。今回は、MLB日本人初の最多勝を獲得し、サイ・ヤング賞の最終候補入りした、ダルビッシュ有選手の独占インタビューです。 日本の高校野球は近年、記録的な人気を博しながら、いまだ旧態依然とした体質、風習からさまざまな問題を抱えています。ダルビッシュ選手は日本の高校野球、育成年代をどのように見ているのでしょうか。野球を飛び越え日本社会全体にも通じる問題を語ってくれました。 記事初掲載:2020年1月12日 ――◆――◇――◆――◇――◆――◇――
「1週間に500球」への疑問。球数制限に対するダルビッシュの提案
――日米野球界の育成について聞かせてください。1週間に500球までという日本高校野球連盟(高野連)の決定がありました。Twitterで、すでにちょっと皮肉を込めた発信もありましたが、改めて、あれを聞いた時の感想は? ダルビッシュ:高野連の人たちは、とりあえず、“やってます感”を出したいだけなんだろうなと。世間からの批判がすごいから、ひとまず、野球は好きだけどそこまで深く考えていない層に向けてのアピールをしたんだろうと思いましたね。 ――正直なところ、「ちゃんと肩を守ろう」と考えるのであれば、あのような形にはならなかったと思います。 ダルビッシュ:そうですよね。あんなふうにはならないと思うし、「今すぐに何かしないとまずい」という思いが先走っているから、ああいう提案しかできない。これはもう4、5年ぐらい前から言っているんですが、例えば、球数制限、イニング制限において「1人100球まで。100球投げたら次の登板まで3、4日空けなければいけない」という規定を今作ってしまうと、現場の選手から絶対に不満が出るんですよ。 だから、例えば今の中学1年生に合わせて、それか小学6年生でもいいから、「4年後ぐらいから新しいルールが設けられますので、みなさん理解しておいてくださいね」って先に通達しておけばいいと思うんですよ。それならば、まだ不満が減ると思います。そういうことを考えず、「批判を受けないようにするにはどうするべきか?」という部分ばかりを考えてしまうから、そういうことになってしまうんです。 ――確かに、今まさに現役でやっている選手たちからは反発が出ますよね。 ダルビッシュ:小学6年生なら、高校生になるまで時間があるから、いくらでも準備ができるじゃないですか? その子たちのタイミングに合わせてルールを作り、「自分たちの世代にはこういうルールが適用されるんだ」と理解してもらえば、普通に受け入れてもらえると思うんです。
からの記事と詳細 ( ダルビッシュ有が否定する日本の根性論。「根性論のないアメリカで、なぜ優秀な人材が生まれるのか」<RS of the Year 2020>(REAL SPORTS) - Yahoo!ニュース )
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