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Friday, October 2, 2020

<診察室から>女児の外陰炎 さまざまな刺激が原因に - 佐賀新聞

 3歳から小学校低学年くらいの女の子が、外陰部のかゆみや下着の汚れなどで受診されることがあります。診察してみると、外陰部が真っ赤にただれていたり腫れていたりして、かゆみから痛みになっている子もいます。女児の外陰部はとてもデリケートで、皮膚が薄く、さまざまな刺激が原因で炎症をおこします。

・下着に洗剤や柔軟剤が残っている

・せっけんや入浴剤があわない

・化学繊維の下着に対するアレルギー

・お風呂上りに水分をよく拭かずに下着をつける

・自分の汗にかぶれる

・自転車のサドルにまたがって擦れる  

などの外的刺激が原因になります。

 おりものが多くて下着が黄色や緑色に汚れている場合、綿棒でこすって細菌培養検査をしてみると、大腸菌やブドウ球菌が検出されることもありますし、白っぽいおりものがあるときはカンジダ菌がでます。

 お風呂で温まるとかゆみがひどくなり、寝ている間に引っかいて傷つけることもあります。

 炎症があるときには、せっけんは使用せず、ぬるめのお湯で流すだけにしましょう。

 細菌検査の結果では、抗真菌剤や抗生剤の入った軟こうが必要になります。ステロイドの外用薬が必要なこともあります。

 かゆみが我慢できないときには、かゆみを抑える飲み薬も併用したほうが早く良くなります。

 また、排便後のおしりの拭き方をきいてみると、2人に1人くらいの女児が、股間に前から手を入れて肛門から腟に向かって拭いているのに驚きます。トイレットトレーニングの時に、おしりは前から後ろに拭くように教えてあげましょう。排尿のあとも、トイレットペーパーでごしごし拭くのではなく、やさしくおさえて拭くようにしてくださいね。(伊万里市 内山産婦人科副院長、県産婦人科医会理事 内山倫子)

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