体質やシチュエーションによっては、口にできないアルコール飲料。とはいえ、テーブルに並ぶのがウーロン茶やジュースだけではなんだか味気ない。そんな需要に応えるように、このところジュースをカクテルのように掛け合わせたノンアルコールカクテル「モクテル」が広まりつつある。(吉沢智美)
「モクテル」とは、まねたという意味の「モック」と「カクテル」を組み合わせた造語。発祥はパブなどのバー文化が深く根付く英国といわれている。モクテル市場の拡大を目指すコカ・コーラボトラーズジャパンの清水愛さんは「日本に伝播(でんぱ)したのは2010年代に入ってから。当初はバーやハイカジュアルなレストランで通常のドリンクよりも付加価値をつけて楽しめるものとして流通していた」と説明する。
同社が商品展開を始めたのは平成28年ごろ。飲食店でのアルコール離れが進んでいることがきっかけの1つとなった。国税庁が31年3月に発表した「酒レポート」によると、成人1人当たりの酒類消費数量は4年度の約102リットルをピークに減少傾向にあり、29年度には約80リットルにまで落ち込んでいる。
また、サントリーが令和元年6月に発表した「ノンアルコール飲料に関する消費者飲用実態・意識調査」によると、ノンアルコール飲料市場は平成20年が約118万ケースだったのに対して、30年は約2209万ケースと急増している。
「モクテルでアルコール離れの需要を転換させたい」という清水さん。その上で、「今までなかったドリンクカテゴリーを作ることで、飲めない人にとって『とりあえずウーロン茶』のように少なかった選択肢を増やし、アルコールを飲めなくても食事シーンを楽しめるきっかけを増やしていきたい」と話す。
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March 01, 2020 at 08:30AM
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さまざまな場面にモクテルを ノンアル、妊娠中や運転するときも - 産経ニュース
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