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Saturday, July 9, 2022

俳優座、朗読劇「戦争とは…」暗雲のウクライナ情勢のもと、出演者、演出家ら、さまざまな思い巡らす - 中日新聞

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朗読劇の稽古を重ねる岩崎加根子(中央)ら

朗読劇の稽古を重ねる岩崎加根子(中央)ら

 劇団俳優座は1994年から続く朗読劇「戦争とは…2022」を16日から東京・六本木の俳優座スタジオで上演する。18日まで(全4公演)。毎年、戦争の悲惨さ、無慈悲さを描き、存在感を示してきた朗読劇。2月に勃発したロシア軍のウクライナ侵攻の出口が見えないまま、出演者、演出家らもさまざまな思いを巡らし、稽古を重ねている。

 今回上演されるのは、第2次世界大戦の欧州戦線のナチス侵攻などを描いたベルトルト・ブレヒト作「子供の十字軍」「コイナさんの話」、長谷川四郎作「ロバの歌」「花火の歌」など。キャストは女優岩崎加根子(89)、阿部百合子(89)ら80代から椎名慧都(28)や「戦争とは…」初参加の丸本琢郎(25)ら20代までの14人だ。

 岩崎は「戦争を知らない世代が増える中、戦争で人間がどう変わっていくかを語り続けたい。今回若い人も参加してくれた。いろんな考えが表現されるし、いろんな考えがあっていい」と話す。

 演出・構成を手掛ける菅田華絵さんは「14年から演出を引き継いだが、今回は現実にウクライナ侵攻が起き、これまでとは『戦争』の受け止め方も違うのでは。一般の人にもさまざまな形で戦争が影響し、『なぜ、こうなったか』『なぜ、戦い続けるのか』の『なぜ?』にフォーカスを当てたい」と考えを語った。

 舞台監督の川口浩三さんも「『夏に朗読劇をやろうよ』と有志でいわば同好会的に始まった『戦争とは…』。われわれが長年やってきて良かったと思える舞台にしたい」と力を込めた。

 「子供の十字軍」ではナチスのポーランド侵攻で積み重なった悲劇が語られるが、稽古では、故郷の喪失感、生き残った人々の未来などウクライナをほうふつとさせる物語が語られていた。

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