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Wednesday, April 6, 2022

科学技術と人間:/12 量子コンピューターの可能性 計算の驚異的高速化と課題=西垣通(情報学者、東大名誉教授) - 毎日新聞

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 量子コンピューターという文字がマスコミのあちこちで躍っている。現在のスパコンより圧倒的に高速な計算ができるというふれこみで、産業界の期待もウナギのぼり。いったい近々、ICT(情報通信技術)が根本的に変わってしまう日が来るのだろうか。

 そもそも量子コンピューターとは何ものか――それは、今のコンピューターとは全く異なり、量子力学にもとづいて作動する新しい機械である。現行機械の作動原理はニュートン以来の古典力学なので、まとめて古典コンピューターと称される。最新鋭のスマホもスパコンも皆、古典コンピューターなのだ。

 周知のように、古典コンピューターの内部では、多くのデジタル・ビットが独立に0か1かの二値をとりつつ計算を行う。ところが、量子コンピューター内部の量子ビット同士は、物理的な量子効果によって、互いに重なり合ったりもつれ合ったりする。計算過程で複雑な組み合わせが生まれ、内部状態数が一挙に増す。量子ビット同士のこうした相互作用のお陰で、計算効率が桁違いに上がるのである。

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